「知ってるつもり」なことがいっぱい!! スキージャンプの素朴なギモン


日本勢の活躍により、スポーツニュースでも度々取り上げられるスキージャンプ。「K点越え」「ラージヒル」などの専門用語が耳に馴染んでいるせいか、「なんとなく知っているつもり」になっている人も多いのではないでしょうか。この機会に知識を深め、もっとスキージャンプを楽しみましょう。

 

飛距離とジャンプの美しさを競い合う!スキージャンプとは

身がすくむような高さのジャンプ台から急斜面を滑走し、空高く飛び出すスキージャンプ。その歴史は古く、19世紀中頃にはノルウェーのオスロで大会が開かれていたそうです。

選手たちが競い合うのは、飛距離とジャンプの美しさを数値化した「飛距離点」と「飛型点」の2つ。通常は、2回のジャンプの合計点を競います。一見ダイナミックな競技でありながら、天候や風向き、助走面の雪質など、自然条件に左右される繊細な側面も持ち合わせています。

 

「ノーマルヒル」と「ラージヒル」の違いって?さまざまなジャンプ台

スポーツニュースで耳にする「ノーマルヒル」「ラージヒル」などの言葉は、ジャンプ台の規模からなるクラスを表しています。

ジャンプ台の大きさやK点(飛距離の基準点)までの距離、ヒルサイズ(安全に着地できる目安の距離)などが異なり、スモールヒル(K点20~40メートル)やミディアムヒル(K点40~75メートル)ノーマルヒル(K点75~95メートル)、ラージヒル(K点105~125メートル)、フライングヒル(K点145~185メートル)などがあります。日本国内の試合では、主にノーマルヒルやラージヒルが使われています。

 

ラージヒルのジャンプ台は東京タワーの大展望台1階と同じ高さ!

ジャンプ台の高さはクラスによって異なりますが、たとえばラージヒルの場合、ジャンプ台の高さは約140メートル。これは、東京タワーの大展望台1階とほぼ同じ高さです。この高さから最大36度の傾斜を降りるのは、まさにジェットコースター並み!スタートしてから踏切の時点で時速は90キロに達し、ジャンプの最大時速は100~120キロにまで上昇するのだそう。

なお、長野県の白馬ジャンプ競技場では、ジャンプのスタート地点までリフトで登り、選手の目線を体験することもできます。

 

K点の他にP点もある?!もっとスキージャンプを楽しむための専門用語

次にご紹介するのは、ジャンプの専門用語です。これを知っておけば、スポーツ解説をより深く楽しめるのはもちろん、「サッツのバランスが悪かったね」「ここのシャンツェはすごい!」など、テレビ観戦時のコメントで使えば、周りを驚かせることもできるかも?!

英語由来

・アプローチ【Approach】 スタートゲートから踏み切り台までの助走路です。アプローチが降雪などの影響で滑りが悪くなり、助走速度が落ちるとジャンプの飛距離にも影響します。
転倒ライン【fall line】 飛型点採点のために示された白いラインです。このラインの手前で手をついたり転倒したりすると、大きな減点対象となってしまいます。

ドイツ語由来

・サッツ【Satz】 踏み切り動作のことを意味します。
シャンツェ【Schanze】 スキーのジャンプ台のこと。英語ではJumping Hill。
シュプール【Spur】 Spurは元々「スキーで滑ったとき、雪上に残る跡、轍」という意味を持ち、ジャンプ用語においてはアプローチ(助走路)に作られた、スキー板の幅ぴったりの雪の溝を指します。雪のないサマージャンプでは、セラミックで作成します。
K点【Konstruktions Punkt】 赤いラインで書かれた、飛距離点の基準となるジャンプ台の建築基準点です。ジャンプ台によってK点の距離は異なり、K-120、K-90など、ジャンプ台の規模を知ることができます。
P点【Punkt】 青いラインで書かれた標準点(プント)のこと。

 

それ、知りたいと思っていた!スキージャンプの素朴なギモン

最後に、スキージャンプにまつわる疑問について解説します。「あれって、そういうことだったのか!」と、長年の疑問が解消されるかも?ぜひ、周りの方にも教えてあげてくださいね。

Q1.スタートバーの位置を変更するのはなぜ?
選手の安全を守るため競技運営委員が協議し、ラウンドごとに決めています。ゲートの上下で助走速度を加減し、ヒルサイズに合わせてスタートゲートを調整しているのです。

Q2.信号が青に変わっても、しばらく飛ばない選手がいるのはなぜ?
選手は、信号(シグナル)が青に変わってから10秒以内にスタートしなければいけません。これを「10秒ルール」と言います。選手たちは、10秒という限られた時間の中で、ジャンプに有利な向かい風を待ち、スタートのタイミングを取っているのです。

Q3.冬以外は何をしているの?
スキージャンプが最も注目を集めるのは冬ですが、実は夏でもさかんに大会が行われているのをご存知でしょうか。長野県の白馬でも、夏の大会が開催されています。

Q4.着地のポーズをテレマークと呼ぶのはなぜ?
両手を水平に広げ、両足を前後に開いた着地姿勢を「テレマーク」と呼びます。スキージャンプ発祥の地であるノルウェー、テレマーク地方の少年たちがこのようなポーズで着地していたことに由来するのだとか。

 

まとめ

ベテランから若手まで、今後ますます日本選手の活躍が期待されているスキージャンプ。今回ご紹介した「素朴なギモン」を心に留めておくと、家族とのテレビ観戦や、会社での雑談などで会話のきっかけになることがあるかもしれませんよ。

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