ムササビのように滑空!? 最高時速300km以上の「ウイングスーツフライング」がスゴイ!


大空を自由に羽ばたく鳥を見ながら「自分も空を飛んでみたい!」と思ったことはありませんか? そんな夢を叶えてくれるのが、手と足の間に布を張った滑空用の特殊スーツ「ウイングスーツ」です。そして、このウイングスーツを着用したスカイスポーツを、「ウイングスーツフライング」と呼んでいます。ウイングスーツフライングは、超スリリングなエクストリームスポーツで、エナジードリンクのCMや映画などで取り上げられたことも。また、“最も危険なエクストリームスポーツ”と呼ばれるだけあり、体験するには必要な資格や要件があるようです。今回は、そんな「ウイングスーツフライング」についてご紹介します。

 

「ウイングスーツフライング」とは?

普段、なかなか目にする機会が少ない「ウイングスーツフライング」。いつ誕生したのか、どこから飛んで、どれくらいのスピードで滑空するかなど、まったく想像がつかないという方がほとんどではないでしょうか。そこで、「ウイングスーツフライング」の歴史から基礎知識、魅力、注意点までをまとめてみました。

歴史

“空の神様”の異名を持つフランス人スカイダイバーであるパトリック・ド・ガヤルドンによって、1990年代の中頃に発表された自作の「ウイングスーツ」が、現在使われている「ウイングスーツ」の原型と言われています。その後、改良が続けられ、1999年に市販化。スカイダイバーの間で注目を集め、この「ウイングスーツ」を身に纏って滑空する「ウイングスーツフライング」がスカイスポーツの一つとして、世界中に広がっていきました。

滑空&着地方法

「スカイダイビング」と同様に、飛行機やヘリコプターで上空から、または高い崖などから飛び降り、数分間の滑空を経て、最後はパラシュートを開いて緩降下しながら地上にランディング。通常、高度4,000mからのダイブで、約2分程度の滑空が楽しめます。

スピード

対地落下速度は時速50~100km、水平平均飛行速度は最高時速250km以上に達すると言われています。直接、風を感じながら滑空するので、体感速度はそれ以上に感じるかもしれません。また、最高水平速度のギネス世界記録は、時速363kmで、新幹線よりも速いスピードで滑空している計算に。なお、このギネス記録は日本人で唯一の「プロウイングスーツ・パイロット」が保持しています。

魅力

「ウイングスーツ」は、両脇と足の間にあるムササビの飛膜のような部分を広げ、風に乗って飛行しながら方向や飛び方を自由自在にコントロールできます。自分の身体を使って“飛んでいる”感覚をリアルに味わえるのが、他のスカイスポーツにはない最大の魅力。上級者になると、旋回や宙返りなどのアクロバティックな飛行をしたり、山肌や断崖をギリギリに飛んだりといろいろな楽しみ方ができます。

「スカイダイビング」との違い

「スカイダイビング」は、ほぼ垂直に“落ちていく”のに対して、「ウイングスーツフライング」は、空気抵抗を利用し、水平方向に“飛びながら降りてくる”ことができるというのが大きな違いです。また「ウイングスーツフライング」は水平方向に飛ぶので滞空時間は「スカイダイビング」の2倍ほどあるとされ、より長く空の旅を満喫できます。

注意点

実際にウイングスーツフライングを体験するには、「スカイダイビング」の豊富な経験が必要となります。世界基準のルールもあり、必須条件として「スカイダイビング」の飛行回数などが具体的に決められています。その条件を満たした人だけが「ウイングスーツフライング」に挑戦できます。

 

必要な道具について

「ウイングスーツフライング」に必要なものは、人の身体と「ウイングスーツ」1枚だけです。では、その要となる「ウイングスーツ」はどのような仕様になっていて、またどのようにして手に入れることができるのでしょうか。

特徴

その形状から、通称・ムササビスーツとも呼ばれる「ウイングスーツ」は、手と足の間に布を張った滑空用ジャンプスーツで、空気を全く通さない特殊なナイロン素材で作られています。手と足の間の布は、飛び始めると空気を取り込んで膨らみ硬くなる「ラムエアー構造」になっていて、これで揚力や空気抵抗を得て、滑空する仕組みです。このムササビのようなウイングのほか、パラシュートや高度計が付いています。

入手方法&価格

1999年に、フィンランドのBIRDMAN社から世界初の“市販ウイングスーツ”が発売。その後も最大限のハイパフォーマンスを実現するために改良→テストが繰り返され、今ではさまざまなタイプの「ウイングスーツ」が販売されています。デザインや性能によって価格は異なりますが、オンラインショップなどで約20万円から販売されていて、一般の人でも購入することが可能です。

 

誰でも体験できる?

見るからに難しそうな「ウイングスーツフライング」ですが、いざ「体験したい!」と思っても、誰でもすぐに挑戦できるという訳ではありません。なぜなら、“最も危険なエクストリームスポーツ”と言われるほど、命を落とす人も多いスポーツだからです。「ウイングスーツフライング」に挑戦するためには、世界基準のルールがあり、平均500回以上のスカイダイビング経験、または最低200回以上のスカイダイビング経験とインストラクターからの1対1のレクチャーを行わないと許可が下りません。これをクリアしたほんの一握りの人が、「ウイングスーツパイロット」として、世界中の大空を飛ぶ権利を得るのです。

 

まとめ

そのスリルに魅せられ、一度経験すると抜けられなくとも言われる「ウイングスーツフライング」。漫画やアニメの世界が現実になっている気がしますよね。私たちが経験するにはなかなかハードルが高いので、まずは、プロの「ウイングスーツパイロット」の動画などでチェックしてみてください。見ているだけでもワクワクしてきますよ!