プロ選手は個人事業主!スポーツ選手の確定申告はどうする?


スポーツ選手の中には企業に所属している人もいますが、プロ契約をしている人は、個人事業主として確定申告が必要です。確定申告とはどういったものか、スポーツ選手が知っておきたい確定申告の基本をまとめました。

スポーツ選手、確定申告は必要?

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スポーツ選手といっても、アマチュア選手とプロ選手では収入の形態が異なります。アマチュア選手で企業の社員として雇用されている場合には、会社から給与が支払われています。給与から税金が源泉徴収され、年末調整によって、生命保険料等を控除して過不足が計算されますので、基本的には確定申告は不要です。ただし、イベントへの参加などで副収入がある場合には、確定申告を行う必要があります。

プロ選手は個人事業主として、企業等との契約による報酬や賞金、テレビやCM出演料などが収入となっていますので、確定申告が必要です毎年、1月1日から12月31日までの所得を計算して、翌年の2月15日から3月15日の間に税務署に確定申告書を提出する義務があります。

 

個人事業主の確定申告には「白色申告」と「青色申告」がある

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個人事業主として確定申告を行う場合には、白色申告と青色申告があります。個人事業主は収入から経費を引いたものが所得となりますが、所得を計算するにあたっての帳簿のつけ方には違いがあります。帳簿への記載方法には、単式簿記と複式簿記があり、青色申告は複式簿記でつけることが義務付けられています。以前は所得が300万以下の時、白色申告の場合は帳簿をつけることが義務づけられていませんでしたが、2014年からは白色申告でも帳簿をつけることが義務づけられています。

青色申告では65万円の特別控除が受けられるというメリットがあります。経費に加えて65万円も差し引いた後の金額で、所得税や住民税などの計算が行えるというものです。青色申告には、簡易帳簿の場合は10万円の特別控除となります。

白色申告では家族に支払った給与を経費にできるのは、配偶者で86万円、それ以外の家族は50万円ですが、青色申告では金額に妥当性があれば上限は定められていないこともメリットです。このほかに、赤字を3年間繰越せる、貸倒引当金を一括で計上できる、30万円までの資産が一括で減価償却できるといった特例が利用できるという点なども有利です。

このように青色申告と白色申告では、青色申告を選んだ方が税金の負担が減ってお得なのです。ただし、青色申告をする場合には、事業の開始から2カ月以内、つまり、プロ選手となって2カ月以内、あるいは、青色申告をしようとする年の3月15日までに、あらかじめ税務署に届け出をしておく必要があります。

難しい「青色申告」もソフトを使えば簡単!

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スポーツ選手は商業高校の出身者を除くと、簿記に馴染みのない人が多く、「青色申告したいけれど、複式簿記を理解するのが難しいのでは?」と考えがちです。 「単式簿記」は、家計簿のように単純に取引を記録していくものです。一方、「複式簿記」では貸方と借方に分けて二面性を持って記録し、仕訳帳や総勘定元帳を作成して、青色申告では、損益計算書と貸借対照表を提出します。そのため、単式簿記は簿記の知識がなくてもつけられますが、青色申告は簿記の知識がないと難しいとされています。

しかし、最近は会計ソフトに入力すれば、複式簿記が簡単にできるようになっていますので、簿記の知識がない人でも青色申告に対応できます。日々の取引の入力は、消耗品費や交通費といった科目や、現金や普通預金などの取引手段を選んで、金額を入力していくだけで、仕訳帳や総勘定元帳といったものは自動で生成されます。複式簿記の概念だけを少し理解しておけば、複式簿記で帳簿つけをして青色申告することは、そう難しいものではないのです。
クラウド型の会計ソフトサービスを中心に、メールや電話、チャットなどでのサポート体制も整えられていますので、チェックしてみましょう。

 

スポーツ選手が確定申告で経費にできるものとは

■撮影用にレンタルしたスペースにて撮影を行っています。

スポーツ選手の確定申告で、経費として認められるものにはどういったものがあるのでしょうか。
まず、競技用品代やトレーニングジムの費用、トレーナーの給与、練習会場費、練習や試合の交通費や宿泊費といった、直接スポーツに関連するものが挙げられます。事務所を借りている場合は事務所の家賃、自宅のうち一部を事務所やトレーニングルームとして使用している場合は按分した家賃も経費となります。事務所を所有している場合は、固定資産税も経費です。また、事務所に関わる水道代や電気代などの光熱費も含めることができます。

ホームページを開設している場合には、運営費用も経費となります。事業関係者との会食代やお歳暮、お中元などの贈答品代などであれば、経費として認められますので、私的なものとの線引きをすることが大切です。

確定申告を税理士に依頼することも選択肢の一つ

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本業のスポーツが忙しく、自分では確定申告をすることが難しい場合、税理士に依頼することも選択肢のひとつです。

税理士の報酬は、年間の売上と依頼する範囲によって変わってきます。 個人事業主の場合、年間の売上が500万円から1000万円の場合は、会計ソフトへの入力は自分で行う場合は7万円、入力業務も頼む場合は15万円ほどです。1000万円から1500万円では、入力は自分でやる場合は10万円、入力業務込みでは20万円が相場です。
確定申告に追われて本業に影響してしまうのは本末転倒ですので、事務処理が苦手な人は税理士に相談してみましょう。

まとめ

個人事業主として確定申告の義務のあるスポーツ選手が、確定申告を怠ると、追徴課税課さられるだけではなく、社会的な信用を失って、競技生活に影響を及ぼす可能性があります。確定申告について理解し、申告期限を守るようにしましょう。