引退後を見据えてセカンドキャリアを考えるための意識づくりとは


スポーツ選手は現役時代には競技以外のことを考える時間はとりにくく、引退後のセカンドキャリアについて考えている人は限定的です。そこで、選手が現役後のセカンドキャリアをどう考えるべきか、意識づくりに必要なことをまとめました。

選手を引退してからの生活の方が長い

20161117_118_02

スポーツ選手として現役を続けられるのは、一般的には20代、30代までです。日々、練習に打ち込み、競技で結果を残すことを目指している日々が充足感で満たされていると、「先のこと」を考えるのは後まわしになりがちです。
しかし、平均寿命が男性80歳、女性87歳という長寿命社会では、引退した後の人生の方が長いことが多いです。人生を終えるときに「よい人生だったな」と思えるものとするためには、引退後の人生も充足感があり実りあるものとする必要があります。 練習やトレーニング、競技に関する情報収集が中心の生活の中で、その次について考える時間はとりにくいかもしれません。

セカンドキャリアについて考えることは、人生で大きな意味を持つのです。

 

「自分の道」は「自分」で考える

20161117_118_03

小学生や中学生時代から、スポーツ選手として秀でた才能があると、学校やチームからの勧誘を受けて、「ウチに来てください」と頼まれたところから、選択して進んでいる人が多くみられます。しかし、与えられたレールに乗ってこれまで過ごしてきて、成功しているスポーツ選手の中で、引退後の仕事も人から与えられる人は限られています。

指導者の道に進む場合は、同じ世界での仕事ですので、これまでの延長線上にあるのでイメージしやすく、勧められるままやっても、想像していたこととの差異は比較的小さいでしょう。しかし、一般企業への就職では紹介者に勧められるまま入っても、社風や仕事内容が合わず、すぐに辞めてしまう人が少なくありません。「○○さんが引退後の仕事は紹介してくれるから大丈夫」と考えている人も、その仕事は自分に合ったものなのか、考える必要があるのです。

企業に社員として所属して競技を行っていた人の場合、引退後も労働者としての地位は法律で守られていますし、会社の方針でも引退後も残ってくださいと言われることが多いです。しかし、現役時代は簡単な雑務しかやったことがないため、年齢相応のキャリアが身についていないことがほとんどであり、居づらさからやめてしまう人もいます。セカンドキャリアは人から与えられた道を進んでいくのではなく、自分で切り開いていく必要があることを選手は認識する必要があります。

「モチベーション」を持てる仕事を考える

20161117_118_04

引退後に支援者などから紹介された企業に入るという、一見、恵まれているとも思える環境にあっても、長続きしないことが多いです。その要因として、モチベーションが持てないことが挙げられます。
選手時代、競技での目標を定めて、日々努力を続ける生活を送っていた人は、仕事で目標をどこに置いたらいいのか戸惑うことがあります。 仕事は「生活のため」と割り切る気持ちも必要です。しかし、よほど給料が高い場合を除くと、仕事にはある程度、「やりがい」がないと、長く続けていくことは難しいのです。

 

「活かせること」は何か考えてみることも必要

20161117_118_05

子どもの頃から、スポーツの練習が中心の生活を送ってきた人の場合、「引退後に何もできることがないのでは?」と不安な気持ちにさいなまれがちです。スポーツ推薦などで、高校に進んだ人の中には、勉強が疎かになっていた人も少なくありません。 しかし、ほとんどのスポーツにおいて結果を出すためには、日々の練習や試合で、チームメイトや指導者と良好なコミュニケーションをとることが不可欠です。また、一般の人には耐えられないであろう、厳しい練習量もストイックにこなしています。目標に向かって、「誰にも負けたくない」という強い気持ちもあります。

こうしたコミュニケーション能力や、精神的にも肉体的にもタフなこと、向上心が高く、よい意味で負けず嫌いなことは、仕事でも活かせるはずです。セカンドキャリアを考えるときは、これまで培ってきた経験を活かせることがないかアドバイスしてみましょう。

現役時代からセカンドキャリアについて考えておくべき

20161117_118_06

選手を引退する間際に、セカンドキャリアについて考えたのでは、安定して働いていける環境ができるまでに時間を要してしまいます。資格の取得や勉強する必要がある仕事の場合、学校に通う間の生活費や学費も必要です。
セカンドキャリアについて、現役時代から考えておくことで、引退までの数年をセカンドキャリアの準備に充てることができます。現役時代に引退後の資格取得をしておいたり、将来のためのお金を貯めておいたりするという意識を持つこともしやすくなります。 引退を考え始めた時期にセカンドキャリアを考えるのではなく、現役時代から将来について考えるという意識を持つことが大切です。

まとめ

現役時代の選手は競技に集中できる環境を整えることも求められますので、セカンドキャリアについて考えるのは難しいかもしれません。しかし、選手自身がセカンドキャリアについて考えられるように、競技団体などが啓蒙を行うことも必要といえるでしょう。

関連記事