所属選手のセカンドキャリア応援!スポーツ団体の相談窓口の充実


スポーツ選手が競技人生を終えた後に起こる、セカンドキャリア問題。多くの選手にとって、第二の人生は競技人生の何倍も長いのです。彼らが誇りをもって第二の人生を歩めるよう、スポーツ団体としてセカンドキャリア相談窓口設置など、できることを紹介します。

スポーツ選手のセカンドキャリアの重要性とは

Close-up Of Injured Football Player On Field.

プロスポーツ選手で、一時代を築いた名選手たち。引退後は指導者や、テレビで活躍する選手も多い一方で、セカンドキャリアを築けずにスキャンダルや時には犯罪に手を染めてニュースになってしまう選手もいます。引退後のセカンドキャリアを築くことの難しさがわかります。これは、アマチュア競技においても同様のことがいえます。10代の頃から競技生活にすべてを賭けてきた選手の引退後の第二の人生、“セカンドキャリア”は、彼ら自身で考えなければなりません。

スポーツ団体にとっても、彼らは手塩にかけて育ててきた大切な選手たちです。そして、スポーツ選手は子ども達の憧れでもあります。団体所属の選手に引退後の長い人生を、誇りをもって生きていってもらうため、またいつまでも子ども達のヒーローであり尊敬される人物であり続けるために、スポーツ団体として彼らの引退後のセカンドキャリアについてしっかりサポートしてく必要があります。スポーツ団体として、何ができるかを実際の事例を踏まえながらご紹介していきます。

セカンドキャリアの相談窓口を設置して啓蒙活動を開始

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スポーツ団体として、まずはセカンドキャリアの相談窓口を設置しましょう。設置に際してはマスコミ発表をして、選手に対してはもちろん、セカンドキャリアの受け入れ先となる企業にも広く知ってもらう必要があります。そして、この相談窓口が中心となって、セカンドキャリアについての啓蒙活動をすすめていきます。

Jリーグでは2002年、引退後の選手のセカンドキャリア支援のために、キャリアサポートセンターを設置し、現役選手のキャリアデザイン支援や、引退後の進路相談、元Jリーガーの求人募集などを行っていましたが、キャリア支援が各クラブチームに移行したこと、選手の利用が思ったほど伸びなかったことから、2013年に廃止されました。

この例では、ベストパフォーマンスを目指す現役生活の中で、引退後のセカンドキャリアを考えさせる難しさもうかがえます。押し付けることなく、選手時代からセカンドキャリアについての重要性を伝えていくことが大切です。それには、引退してセカンドキャリアを充実させている先輩の講演会などで、少しずつ啓蒙していくといいのではないでしょうか。

セカンドキャリアを考えて大学進学の紹介

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高校卒業後、競技中心の生活を選ぶ選手が多いスポーツ団体では、高校在学中の早い時期に大学進学という道があることを紹介しましょう。将来、そのスポーツの指導者になる場合も、一社会人としてのセカンドキャリアを築く上でも大学を卒業することはマイナスにはなりません。

競技人生において、早くトップになりたいと焦る気持ちから、大学進学は遠回りと避けるケースもあります。また、学力的に大学進学は無理だろうとあきらめているケースもあるでしょう。先輩選手の事例、スポーツ推薦やスポーツAO入試を実施している大学、また大学ではどんな資格が取れるかなどを紹介して、大学で競技生活を続けながら学ぶという道もあることを知らせましょう。

引退した選手に対しての職業紹介

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引退した選手、あるいはそろそろ引退を考えている選手に対しては、希望者に職業紹介を行います。そのためには、一般企業からの求人依頼を集める必要があります。求人依頼を集める方法としては、スポーツ団体として各企業にアプローチする方法と、就職支援会社に委託する方法の2通りが可能です。

職業紹介の一例として、日本ボクシングコミッション(JBC)が警視庁に働きかけて2007年に警察官採用の説明会を実施しました。2015年には同じくJBCが、福井県が実施する「園芸カレッジ」研修制度を利用して、園芸農家としての独立就農を紹介しています。
また、近年スポーツ選手のセカンドキャリアの重要性が認識され、スポーツ選手専門の就職支援会社が誕生していますので、それらを活用してもいいでしょう。

ビジネスマナー、ビジネススキル研修の実施

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引退した選手に対しては、ビジネスマナー、ビジネススキル研修を実施します。競技人生に賭けてきた彼らがすんなりと第二の人生をスタートするためには、それまで学ぶ機会のなかったビジネス上の基礎知識を、早く取得させることが大切です。
スポーツ選手は縦社会の中で競技生活を過ごしてきたので、基本的な挨拶などはしっかりできています。また、1つの競技を極めるためにこつこつ練習を続けてきた彼らには、忍耐強さや粘り強さがあります。これらをうまくアピールする力も必要です。

まとめ

引退後も「●●競技の〇〇選手」として名前が残る彼らには、子ども達の模範であってほしいものです。セカンドキャリアではまったく違う畑に行くことになるとしても、競技人生で得てきたものは必ず役に立つということを伝え、支援していきましょう。

 

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