引退後で大丈夫?セカンドキャリアを戦略的に考えるべき時期とは


スポーツ選手が必ず直面するのが、セカンドキャリアの問題。何の準備もなく引退してしまうと、引退後に路頭に迷うことになりかねません。では、セカンドキャリアはどの時期に考えることが戦略的に望ましいのでしょうか。

セカンドキャリアを考えるのは引退後でいい!?

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セカンドキャリアについて、「引退して少しのんびりしてから先のことは考えればいい」と考えている人もいるかもしれません。数ヶ月、あるいは、1年分の生活費を貯めて引退後に備えている人もいるでしょう。
しかし、セカンドキャリアについて引退後に考えると、何をするか考える時間がかかるだけではなく、そこから準備期間を経て、新たなスタートを切ることになります。セカンドキャリアとして考えた道が資格や勉強が必要なものだった場合、実現するまでが長い道のりとなります。
また、引退して数カ月で次にやることを決めるのは難しく、「紹介を受けた仕事をやってみたけど上手くいかない」といった事態に陥ることも懸念材料です。

 

セカンドキャリアの準備は現役時代から!

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現役時代からセカンドキャリアを考えていれば、オフの時期をつかって勉強をはじめておいたり、スクールに通ったり、知り合いの仕事を手伝わせてもらうといったことができます。また、本格的に学校に通うのは引退後であっても、評判のよい学校を探したり、学校の講義のスタート時期や費用を調べたりしておけば、引退後はスムーズに次のステップに進めます。
現役の間は本業のスポーツのことで、頭がいっぱいという人もいるかもしれません。しかし、趣味や旅行に費やす時間を少しでもセカンドキャリアの準備に充てることで、引退後の生活を豊かなものにしやすくなるのです。

 

ヨーロッパのスポーツ選手はセカンドキャリアの問題がおきにくい

ヨーロッパでは、スポーツ選手のセカンドキャリアの問題が起こりにくいとされていますが、それは現役時代の準備や国のバックアップ体制によるものです。トップアスリートは、日本と違い、スポーツ推薦という形ではなく、統一された学力基準によって大学へ進む選手と、軍隊や警察、消防署などで公務員として働く選手に分かれます。大学へ進んだアスリートは、引退後の仕事を考慮して専攻を決めて学び、公務員のアスリートは、引退後にセカンドキャリアのための資格取得に費やす期間を2~3年得ることができます。
現役時代に引退後に備えて学んでおく、あるいは、引退後に生活保障を受けながら学ぶ時間がとれることで、十分な準備のもと、セカンドキャリアに進むことができるのです。

 

スポーツ選手が準備なく始める飲食店経営は失敗が多い

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スポーツ選手のセカンドキャリアへの準備が不十分で失敗する例として多いのが、飲食店の経営です。
スポーツ選手は人脈があり、スポンサーとの食事などを通じて美味しいものを知っているため飲食店経営に向いているという考え方もあります。しかし、飲食店経営は、流行に敏感なだけでは難しく、経営に関する知識やノウハウが欠かせません。

飲食店を成功させるためには、開業計画書を作り、店のコンセプトに基づいて、設備投資に掛かる費用や人件費、売上や仕入れ高の見込みを想定し、採算のとれるラインを算出します。メニューも原価計算に基づいて考案しなければ、利益の確保が難しいです。開業計画書などはプロに頼むにしても、経営者として「数字が読める」ことは絶対条件ですので、経営や会計について学んでおく必要があるのです。
現役引退までセカンドキャリアについて考えることなく、学ぶ時間や調べる時間もとらず、飲食店経営をいきなりはじめて成功するのは、レアケースといえるでしょう。

 

セカンドキャリアは引退の数年前から考えるべき

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スポーツ選手が引退後の人生でつまずきがちな要因は、セカンドキャリアを考えていなかったことによる準備不足が、大きな割合を占めます。引退後の生活を有意義なものとし、稼いでいくためには、現役時代にセカンドキャリアへの十分な準備を行っておくことが大切です。では、どのくらいの期間が妥当なのでしょうか。

セカンドキャリアは、引退を想定する数年前から考えておくことが望ましいといえます。数年あれば、競技に支障のないように、必要な資格の取得や勉強を少しずつ進めていくことができます。また、セカンドキャリアとして考えていたことが、準備を始めるうちに自分には合わないとわかっても、方向転換を図る時間もとれるでしょう。

セカンドキャリアを考慮すると、20代の方が新たな道に進みやすく、仕事によってはキャリアチェンジのリミットもあります。セカンドキャリアを考えていれば、引退のタイミングを考える材料の一つともなるのです。引退の数年前という時期は、大学に進学したアスリートでは、大学の在学中や大学を卒業してすぐのタイミングとなります。しかし、そういった時期から引退後を見据えておくことが、セカンドキャリアを充実させることにつながるのです。

 

まとめ

セカンドキャリアを考える時期は、現役時代にピークのときであっても、早すぎるということはありません。スポーツ選手は、引退後の生活の方が長い人がほとんどです。引退前からセカンドキャリアを見据えて準備を進めておきましょう。

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