現役スポーツ選手が競技をしながらダブルワークする理由とは?


競技生活を続けながら、同時並行してダブルワークとして仕事を持って働いているスポーツ選手たちは多く、仕事をする理由については様々です。スポーツ選手がダブルワークを選ぶ理由と、ダブルワークのメリットやデメリットについて取り上げます。

ダブルワークとは?スポーツ選手のダブルワーク

20170208_173_02

ダブルワークは、本業の仕事の他に掛け持ちで副業をすることを意味します。 政府は働き方改革の政策のひとつとして、会社員の副業を促進させるとしています。たとえば、「会社員として働きながら、副業として在宅ワークをする」というようなダブルワークの働き方が、今後増えていくことが予測されます。

日本は人口減少や高齢化社会の影響で労働力が年々減少しており、そのための対策として副業を容認する考え方が生まれています。

ところで、スポーツ選手の多くが、このダブルワークをすでに実践しているということに、お気づきでしょうか?学生であるスポーツ選手を除くと、メインの競技生活の傍らで、派遣社員やアルバイトとして仕事を持ち、働いている選手は少なくありません。
彼らにとってメインは競技生活であり、副業の仕事が本業を邪魔してはなりませんから、競技生活に支障をきたさないような働き方を選ばなければなりません。ここでは、競技一筋だった今までの生活を変え、これから何かダブルワークを始めたいと考えているスポーツ選手の参考になるよう、どのような理由でスポーツ選手がダブルワークをしているのか、またそのメリットやデメリットなどについても考えていきます。

スポーツ選手がダブルワークを選ぶ理由とは

20170208_173_03

スポーツ選手はどのような理由でダブルワークを選んでいるのでしょうか?

1.生活費を稼ぐためのダブルワーク

子どもたちの憧れであり、将来なりたい職業のベスト10に必ず名前が挙がるサッカー選手。JリーグのJ1、J2のさらに下のリーグであるJ3のクラブチームの規定は、「プロ契約選手の保有が3人以上」となっています。つまり、3人のプロ契約選手がいればJ3に参入できるわけで、裏を返せば多くのJ3のクラブがアマチュア契約の選手を多く抱えているということがわかります。彼らはアマチュアですから所属クラブからの収入はなく、Jリーガーとして戦いながら、生活のために働く必要があるのです。

女子サッカーのなでしこジャパンも同様の問題を抱えています。
なでしこジャパンのメンバーが所属するクラブチームが参戦する「なでしこリーグ」は、Jリーグと違いプロリーグではないため、日本代表に召集される選手でさえ所属クラブとアマチュア契約しか結んでいない場合があります。日本代表に選ばれて尚、アルバイトで生計を立てている選手がいるのです。仮にプロ契約を結んだとしても、一部の有名選手以外は、年俸は300~400万円前後ともいわれ、プロとして自分自身でコンディションや健康管理などのマネジメントをするにはかなり厳しい状況です。

ダブルワークの理由として、好きなスポーツを続けていくために、生活費をダブルワークで稼ぐというスポーツ選手は多いのです。

2.もっと強くなるための資金集めにダブルワーク

トライアスロン競技は、鉄人レースとも呼ばれ、水泳→自転車ロードレース→長距離走と3種目で競う耐久競技です。オリンピックでのトライアスロン出場枠は、国際団体である国際トライアスロン連合が指定した競技会の国別成績で、ポイント上位国から順に割り振られます。そのため、選手たちは世界各地で開かれる競技会を転戦しなければならず、また日本代表となるには国内の大会にも出場しなければなりません。トライアスロンチームを持つ企業は少なく、選手は個人で活動するかクラブチームに所属して活動します。いずれにせよ、世界を転戦する遠征費を自力で稼ぐ必要があり、時に練習時間を割いて仕事をしているという現状があります。

このように、海外遠征で試合経験を積み重ね、あるいは強豪国へのスポーツ留学で練習環境を整えるため、その費用をダブルワークで貯めている選手もいます。

3.引退後の、セカンドキャリアのためのダブルワーク

元日本代表で浦和レッズでも活躍したJリーガーの鈴木啓太氏が引退後、腸内フローラ解析事業の会社を立ち上げたことで話題になりました。スポーツ選手が現役生活を送る期間は20代~30代と人生のほんの一部です。時期が来て引退すると、その先には長い人生が待っています。この引退後の人生で就く職業をセカンドキャリアといい、現役中からセカンドキャリアを考える必要性があります。鈴木啓太氏のように会社を起こす人もいれば、大学や専門学校でスポーツトレーナーや教職の資格を取るという人もいます。その際に必要なのは、開業資金や学費です。スポーツ選手の中には、将来訪れる引退の時期を見据えて、それらの資金を貯めるためにダブルワークをする人たちもいます。

スポーツ選手がダブルワークをするメリット

20170208_173_04

スポーツ選手がダブルワークをする上で、得られるメリットは何か考えてみましょう。

収入が安定し、生活への不安感なく競技に打ち込める

仕事を得たことで収入が安定するため、日々の生活への不安がなくなります。また、貯蓄ができれば、スポーツの道を絶たれたらという不安が減り、心に余裕が生まれます。現在と将来、双方の不安がなくなることで、より競技に集中できるようになります。

スポーツ選手として、より大きな成長を遂げたいと思った時に、資金面の心配をせずに行動を起こせる

海外遠征やスポーツ留学など、自分の力をさらに高めたい、試したいと考えるスポーツ選手が行動を起こそうと思っても、スポンサーがいない場合はその実現は難しいもの。そんな時のために、働いて資金を貯蓄しておけば、ここぞという時に迷いなく実現することができます。

スポーツとは違う世界を作ることで、切り替えがしやすくなる

スポーツの世界とは違う、職場の人間関係を作っていくことで、気分転換や気持ちの切り替えをすることができます。

セカンドキャリアに向けた職業の模索ができる

現役期間中から、引退後のセカンドキャリアを考えることが重要といわれていますが、現役中に仕事をすることで、自分が引退後にどんな仕事をしたいのか、具体的に考えられるようになります。

スポーツ選手がダブルワークをするデメリット

20170208_173_05

メリットがある一方、ダブルワークには次のようなデメリットも考えられます。

仕事への責任が競技生活に影響を及ぼす可能性がある

競技生活がメインで、仕事は副業という意識で仕事をはじめても、実際には仕事への責任も生まれます。例えば、仕事の繁忙期に残業した結果、睡眠時間や練習時間を削ることになり、競技生活へ悪影響を及ぼしてしまうということもあります。そうならないためにも、仕事内容や条件をよく検討してから応募することが大切です。

競技優先の勤務になることを理解してくれる勤務先を見つけるのが難しい

スポーツ選手は海外遠征や合宿などで長期間働けない時期があったり、競技のオフシーズンとオンシーズンで仕事に充てられる時間が違ったり、一般の労働者とは違う事情を抱えています。それを理解して不規則な勤務を許してくれる勤務先は、なかなか見つけにくいものです。その場合、スポーツ選手の就業支援をしている派遣会社などに登録して、派遣社員として働けば、スポーツ選手としてのスケジュールを考慮した派遣先を紹介してもらえます。

まとめ

スポーツ選手が競技を続けながらダブルワークをする理由と、ダブルワークのメリットデメリットについて取り上げました。選手それぞれがしっかりとした目的意識を持って仕事を選べば、生活にゆとりも生まれて競技生活にもプラスになるはずです。

参考URL

関連記事