企業がアスリートのキャリア形成支援をする際に知っておきたいこと


企業でスポーツ選手を支援したい、頑張っているアスリートを自社に受け入れて、社内のモチベーションやイメージアップに繋げたいという想いがあっても、「企業はどのようにすれば選手をサポートできるのか」という情報は、まだまだ周知されてはいないようです。今回は、アスリートのキャリア形成支援に関心を持つ企業の現状や、選手が競技と仕事のダブルキャリアを実現するために企業側が知っておきたいポイントをご紹介します。

 

スポーツ選手のキャリア支援を取り巻く環境

まずは、企業がアスリートのキャリア形成支援についてどのように考えているのかについてご紹介します。少し以前のデータにはなりますが、2013年、独立行政法人日本スポーツ振興センターは全国の民間企業の経営者等を対象に、アスリート支援に関する大規模な意識調査を実施しました。

その結果、回答のあった企業のうち43%が「アスリート支援に関心がある」と答えています。また、東京・愛知・大阪のような大都市圏“以外”、つまり地方の道府県からの回答が58.9%以上のシェアを占めていることから、スポーツ選手を支援したいという想いを持つ企業は大都市圏に限らないことを示す結果が出ています。

 

企業側もどうすれば選手を支援できるのかが分かりづらい現状

またこの調査では、「支援したいという意向を企業サイドが持っているにもかかわらず、支援窓口がわからない、情報がないのでアクションできない」といった声が寄せられています。また、少額からでも支援できる仕組みがあれば、検討したいというニーズも見られました。

つまり、企業側にも「頑張っている人々を応援したい」という純粋な動機があり、レベルや競技にはこだわらず志の高い素敵な若者をサポートしたいという想いがあることが分かりました。

 

スポーツ選手がダブルキャリアを実現するために「譲れない」 4つのポイント

次に、アスリートがダブルキャリアとして企業で働く際にネックとなるポイントを考えてみましょう。例えば、海外遠征で長期間休まざるを得なかったり、練習時間確保のため時短勤務でしか働くことが叶わなかったり。スポーツ選手が競技と仕事を両立させるには、選手を雇う企業側の「働き方に対する理解」が必ず必要になってきます。

そのためには、選手と企業が良い関係を持続できるよう、選手側へ前もって「譲れる・譲れないポイント」をヒアリングし、調整を行う必要があります。そこで、競技と仕事のダブルキャリアを実現したいアスリートが要望として上げることが多い、「譲れない」4つのポイントを整理しました。

1. 試合や大会がある土日は休みたい

プロスポーツの収益のうち、観客から支払われるチケット代は大きな割合を占めています。よって、プロ野球や大相撲を始めとする、平日でも多くの動員を見込める競技を除き 、観客が足を運びやすい週末に試合が開催されることが多くなっています。プロスポーツ以外でも、大きな試合や大会は週末に開催されることがほとんどのため、土日の勤務を避けたいと考えるスポーツ選手は多いでしょう。

2. 強化合宿や長期遠征があるときは長期で休みたい

スポーツ選手は、強化合宿や海外への遠征試合などで長期間休まざるを得ないケースがあります。突然長期休暇を申請されたことによる突然の欠員補充は企業にとって負担となるため、具体的なシーズンや期間を予め知っておき、前もって調整するようにしましょう。

3. 練習時間に支障が出ないよう残業を避けたい

一定の収入が見込めるプロのスポーツ選手を除き、多くのアスリートは、日々練習と並行して仕事を行っています。 練習は比較的メンバーの集まりやすい平日の夕方から夜にかけて行われているケースが多く、決まった時間に業務が必ず終わる仕事を選ぶ必要が出てきます。

よって、時短勤務の仕事や残業が無く定時で終わる仕事を紹介する、また、練習や体調管理に支障が出ないよう、デスクワーク・内勤など体力の消耗が少ない業務を依頼するのもポイントです。

4. 競技優先であることを周囲に理解してもらいたい

残業の多い職場や、人が少なくシフトの融通が利きにくい環境である場合、競技優先で働いていることを快く思わない同僚が現れるかもしれません。入社前に企業側とは合意が取れていたとしても、 一緒に働く人たちの理解が得られなければ、職場のムードが「○○さんだけ特別扱いなんだ…」と怪しい雲行きになってしまい、働き辛くなることも考えられます。

そこで、一緒に仕事をする人たちとの間で、事前にはっきりと「できること / できないこと」を共有しておきましょう。また、真剣に競技へ取り組む姿勢を示してもらうことで、社内のモチベーションアップへと繋がるかもしれません。

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まとめ

パソナ スポーツメイト は、競技と仕事を両立したい現役スポーツ選手や引退した競技者、指導者、体育会学生、マネージャーなど、スポーツに携わるすべての方のキャリア支援を行なう制度です。アスリート経験のある専門カウンセラーが、競技生活やライフプランに合った無理のないダブルキャリアの実現をサポートする他、ビジネスマナーや各種スキル研修の実施、同時にアスリート支援に理解のある企業とのマッチングも行います。アスリートを応援したい企業のご担当者様はもちろん、現役引退後のキャリアについて関心があるアスリートの方も、ぜひ一度ご相談くださいね。

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