そもそも、「キャリア」という言葉にはどんな意味があるの?


「キャリアアップ」「セカンドキャリア」など、私たちは日々「キャリア」と名のつく単語にたくさん出会います。ただ、なんとなくのイメージはつくけれど、キャリアという言葉の正しい意味を知らないという方は案外多いようです。スポーツと仕事のダブルキャリアを両立させたいと考えるならば、「キャリア」という言葉の意味を知っておくことは、とても大切です。今回は、さまざまな切り口から「キャリア」という言葉の意味を探っていきましょう。

 

「キャリア」とは、すなわち仕事にまつわる生き方そのもの

一般的に、「就職」「昇進」「スキル」などの意味合いで使われることの多いキャリアという言葉ですが、本来の意味は少し違うようです。厚生労働省が提唱しているキャリアの概念※1では次のように定義されています。

「キャリア」とは、一般に「経歴」、「経験」、「発展」さらには、「関連した職務の連鎖」等と表現され、時間的持続性ないし継続性を持った概念として捉えられる。
「職業能力」との関連で考えると、「職業能力」は「キャリア」を積んだ結果として蓄積されたものであるのに対し、「キャリア」は職業経験を通して、「職業能力」を蓄積していく過程の概念であるとも言える。
※1:厚生労働省『キャリア形成を支援する労働市場政策研究会』報告書

このことから、本来のキャリアとは、就職や昇進、成果などの「点」ではなく、それにまつわる過程すべてを指す「仕事に関わる生き方そのもの」 を表す言葉ということがわかります。

 

キャリアを積むことは、人間性を磨くことでもある

 では、「仕事にまつわる生き方」とは具体的にどういうことなのでしょうか。たとえば「通勤時間の過ごし方」「スポーツとの両立」「家族との時間」「トレーニング」「セカンドキャリアに向けた資格取得のための勉強」など、一見仕事とは無関係に思えることでも、すべて仕事にひもづく生活環境の一部です。 ライフスタイルと密接に関わる生き方そのものが、その人自身の「キャリア」を形作っているのです。

ビジネスシーンでよく使われる「キャリアを磨く」「キャリアを積む」という言葉には、単に仕事の技術を習得して経歴を積むだけでなく、人間性を磨いていくという意味も含まれています。

 

転職で重視される3つのキャリアとは

ビジネスシーンでキャリアという言葉が使われる場合は、本来の意味と多少異なる場合もあります。ここでは、特に転職で重視されている3つのキャリアについて解説します。

仕事の経歴・経験としてのキャリア(ex.キャリアアップ、キャリアを築く)

1つ目は、「仕事ができる」「経験を積んで箔をつける」など、「スキル」に近い意味で使われる場合のキャリアです。転職を有利に進めることができる要素、企業から求められる存在の指標として捉えることができます。

将来像としてのキャリア(ex.キャリアデザイン、キャリアビジョン)

2つ目は「将来」「人生のビジョン」として考える場合の「未来」のキャリアです。理想の自分に近づくためにどんな道を進むべきか。どう仕事と向き合っていくのか。これからの時代には、自らの生き方をデザインし、主導権を持って未来を切り開いていくためのキャリアデザインが重要です。

昇進としてのキャリア(ex.キャリア組、キャリア官僚など)

最後は、昇進、肩書などを表すキャリアです。華やかなイメージから憧れの対象にもなりやすく、将来像としてもイメージしやすいでしょう。ただし、その反面、「昇進」をゴールにすると、本来の意味である「仕事にまつわる生き方」がブレてしまう可能性も否めません。また、いくら昇進したとしても、転職すれば肩書が意味をなさなくなることも。異業種への転職や、リストラや会社の倒産などでの転職の場合は、なおさらです。そうならないためにも、全体像を見据えたうえでキャリアを考えることが必要です。

 

まとめ

キャリアは自ら育てるもの。そのためには、日々の地道な努力が欠かせません。自分がこうなりたいという理想の姿や生き方など、大きな枠で未来のキャリアを見据え、経験としてのキャリア(スキル)を磨いてきましょう。

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