五郎丸選手・羽生選手…有名スポーツ選手のルーティンワークとは


スポーツ選手の「ルーティンワーク」とは、試合など大切な場面の前に決まって行う動作のこと。その効果は科学的に立証されており、単なるおまじないにとどまりません。
世界で活躍しているあの日本人選手たちのルーティンワークを調べてみました。

五郎丸歩選手の、あの有名なポーズの由来

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2015年W杯、日本の「奇跡的」とも呼ばれた勝利に日本全国が沸きに沸いたあの時。五郎丸歩選手がキックする前に行う、体をかがめて両手を組み、人差し指だけ伸ばしたポーズが一躍有名になりました。
小学生たちもこぞって真似していたあのポーズは、緊張しがちになる大事な場面でもキックのことだけに集中できるように、という願いがこもったルーティンワークなのです。
もともとはイギリスの名選手である、ジョニー・ウィルキンソン選手の真似から始まったとのこと。最初はなかなか効果が現れなかったのですが、コーチと試行錯誤した末に今のポーズを含む一連の動作にたどり着き、成果も上がるようになりました。

羽生結弦選手のあの動作は十字じゃなかった

20160726_23_3 今や世界のトップ選手とも言われる男子フィギュアスケーター・羽生結弦選手。試合でプログラムを滑る前に必ずする動作が「十字を切っているみたいだけど、クリスチャンなの?」と噂になりました。
実はあの動作は、十字ではなく「士」。よく見ていると胸の前で十字を切るようにした後、腰の辺りでもう一度手を真横に動かしています。
羽生選手はこの動作を、体の縦の軸をまっすぐに、そして肩と腰のラインが水平になるよう意識するために、おまじない的な意味合いで行っているのだとか。
羽生選手はこのルーティンワークの他にも、試合時にいつも必ずつけているネックレスがあり、体調を整えるお守りのようなものと言われています。

内村航平選手のあの両手の動きの意味は?

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体操の内村航平選手もまた、体操界の世界トップに君臨し続ける選手。内村選手のルーティンは跳馬の競技の前に見られます。演技に挑む直前に、両腕を前に伸ばして手のひらを広げ、縦に並べるようにする動作は一体何を意味しているのでしょうか。
あの仕草は跳馬の前に行う「ロンダート」という、側転のような動きに入るときの手のつき方を測っているのではと推測されています。また、体が器具に対してきちんと正面を向いているかどうかの確認をしていると思われます。
跳馬は空中でものすごい技術を要する技をくり広げる演技なので、体の軸がぶれないことはとても大切です。演技に入る前に入念な確認を行っているのでしょう。

錦織圭選手にはルーティンワークはないの?

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世界ランキング最高5位という、日本人としては前人未到の快進撃を遂げたスーパープレイヤー・錦織圭選手。錦織選手のルーティンというのは聞いたことがありませんが、存在するのでしょうか?
基本的には、他選手に見られるような特徴的な動作はしていないようです。しかし、試合の前にすることは決まっているのだとか。
錦織選手は、試合前の食事は必ず2時間前に摂る→オーバーグリップテープ(ラケットの握る部分に巻くテープ)を新しく巻き直す→音楽を聴く、という決まった動作を行っているのだそうです。
テニスは個人競技であり孤独なスポーツなので、試合前の精神統一はとても大切な作業になります。この錦織選手の試合前の動作も、やはりルーティンワークと呼べるものです。

まとめ

世界で活躍するほどの優れた選手は、試合でベストパフォーマンスを得るためにあらゆる手を尽くしています。大リーグで活躍しているイチロー選手の、バッターボックスに入る前の一連の動作はあまりに有名です。
世界のトップを突き進む選手は孤独なもの。ルーティンワークはそんな選手たちに寄り添う、頼れるお守りのようなものかもしれませんね。