美味しいアイデアがいっぱい!山で食べたい「行動食」


普段の生活ではあまり聞き馴染みはないかもしれませんが、登山やハイキングをする人にとっては欠かせないのが「行動食」。チョコレートや飴などをイメージしますが、どんなものが「行動食」となり、どのような役割を果たしているのでしょうか。

 

「行動食」とはどんなもの?

一般的に「行動食」とは、登山やハイキング、トレイルランニングなどの“行動中”に栄養補給のために食べる携帯食料のことを指します。山を歩いたり走ったりを続けると、途中で「ハンガーノック」と呼ばれる極度の低血糖状態に陥ることがあります。いわゆるエネルギー切れのガス欠状態のことで、集中力を失い行動力の低下を招いたり、また手足が動かなり、自力での下山が困難になるのはもちろん、対処を誤るとさらに命にも関わる重篤な症状になったりする危険性も。

こうした状態になるのを予防するために食べるのが「行動食」です。登山やハイキング、トレイルランニングなどは、非常に多くのエネルギーを消費する運動のため、3度のメインの食事だけでは不十分。食事と食事の間にこまめに「行動食」を摂り、栄養やカロリーを補うことが重要なのです。

 

意識すべきポイントとは

メインの食事とは別で準備し、携帯すべき「行動食」は、短時間で効率的に栄養やカロリーが補給でき、かつ軽量でかさばらないものが理想的とされています。つまり大きく分けて「栄養素」と「携行性」がポイントとなります。そこで、それぞれ必要な要素をまとめてみました。

栄養素

●糖質・・・行動においてのエネルギー源。摂取後の消化吸収、エネルギーへの変換が早いので、「行動食」のような“食べてすぐエネルギーにしたい”場合の最も重要な栄養素と言えます。ただし、一度に大量に摂取すると血糖値が急上昇し、身体は血糖値を下げようとインスリンを働かせます。これにより、一時的に血糖値が低くなってしまうため逆効果になることも。糖質は一度にたくさんではなく、少しずつこまめに摂ることが大切です。

●ビタミンB1・・・糖質をエネルギーに変える重要な働きを果たす栄養素。せっかく糖質を摂取しても、十分なビタミンB1がないとエネルギーに変えにくいため、豊富な運動量を維持できません。糖質とセットで補給することを心がけましょう。

●ミネラル・・・大量の汗を多くかくと、体内の水分とともに塩分などのミネラルも放出されます。塩分が不足すると、脱水症状や筋肉異常を引き起こす恐れがあるので注意。水分の補給に気を取られがちですが、合わせて塩分などのミネラルを摂ることは必須です。疲れて食欲不振になっても口に含みやすい塩飴などで簡単に摂取できます。

携行性

●軽量&かさばらない・・・運動能力を最大限に発揮するためにも、いかに荷物を軽くするかは重要な要素です。より軽量でかさばらない形体のものが望ましいでしょう。

●食べやすさ・・・歩きながら補食したり、短時間で済ませなくてはならないときのために、片手で食べられる手軽さがあり、また飲料なしでも食べられるパサパサとしないものが良いでしょう。手洗いなども容易ではないため、手を汚さず食べられるものがベスト。

●ゴミが少ない・・・山中にはゴミ捨て場は多くありません。持ち帰ることを考え、できるだけ箱や包装などから出してゴミになるものを減らしてから行きましょう。

登山などでは、座ってゆっくりと食事をする場所が確保できなかったり、状況次第では食事を摂らず休まず移動したりしなければならない場合もあるため、より「行動食」の重要度も増します。「栄養素」と「携行性」を意識して携帯するようにしましょう。

 

具体的な「行動食」のヒント

こうした条件を考慮した上で、それでは具体的にどんな「行動食」が望ましいのでしょうか。代表的な「行動食」をご紹介します。

栄養補助食品系

バータイプのドライ系からジェル系のものまで、様々な栄養補助食品が市販されています。高い栄養価を持ち、栄養バランスにも優れているため「行動食」にも最適。特にジェル系は、水分量が多く噛む必要もないため、疲れていても食べやすいのが特長です。飴やチョコレートといった菓子系よりお腹にたまりやすいので、食事を満足に摂れなかった時などにも重宝されます。また、歩きながらでもスムーズに食べることが可能です。

菓子系

糖分が豊富な菓子系はエネルギー補給にもピッタリ。定番の飴やチョコレートはカロリーが高く、かつ軽量であるため「携行性」にも優れている一品です。また、和菓子好きの人には、糖分が高く食べ応えのある羊羹などはいかがでしょうか。すっきりとした甘さで喉越しも抜群です。
甘いものが苦手な人は、柿の種がおすすめ。一袋で糖質に秀でた「おかき」と、脂質を含む「ピーナツ」をバランスよく摂取できます。小分けされていて持ち運びしやすいのもいいですね。

ドライフルーツ・ナッツ系

栄養価が高く、保存性にも優れているドライフルーツやミックスナッツも「行動食」となります。とくにナッツ系はミネラルを豊富に含んでいるので、汗で放出されたミネラル補給などにもぴったりなアイテム。

手作り系

食事の際に食べるおにぎりも、一口サイズにして携帯すれば「行動食」の一つに。腹持ちも良く、エネルギー補給としては最高の食べ物です。栄養やカロリー面を重視しながらも、自分の好きな味で栄養を補給したい人は、ドライフルーツやナッツを自由に配合したシリアルバーやクッキー、グラノーラバーなどを手作りしてみるのはいかが? 自分好みの美味しい「行動食」は、山中での疲れた身体にも満足度大です。

「行動食」はエネルギー不足を補うために食べるものです。しっかりエネルギーになってくれるものを摂取しなくては意味がないので、カロリーオフのものは選ばず、少量でもたくさんのカロリーを取ることのできる食品を選びましょう。

 

まとめ

栄養やカロリー補給が目的と言えども、美味しい「行動食」があると、キツい山行も楽しくなりますよ。是非自分に合うものをいろいろ探してみてくださいね。

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