ちゃんと理解してる?スポーツウォッチやアプリで使用しているGPSのこと


地図アプリやスマートフォンの現在地情報など、私たちにとってなじみ深い存在になったGPS。最近では、スポーツウォッチや登山の高度計、試合のトラッキングなど、スポーツとも密接な関係になりつつあります。今回はGPSについての情報をまとめました。

 

GPSとは、GNSS(全休測位衛星システム)のひとつ

GPSとは、GPS(Global Positioning System, 全地球測位網)の略語。航空機・船舶などの航法支援用としてアメリカが開発した、衛星を利用した測位システムです。現在は24機の衛星が上空約2万kmの軌道を周回しており、地球上のどこにいても、上空には4機以上のGPSが存在する配置になっています。

日本では位置測定サービス=GPSというイメージが浸透していますが、GPSはあくまでGNSS(汎地球測位航法衛星システム)のひとつ。他にもロシアの「GLONASS」や中国の「BEIDOU」などが運用されています。

 

GPSを使うと現在地などがわかるのはなぜ?

GPSの仕組みをカンタンに説明すると、上空を回る4つのGPS衛星からの信号を受信機が受け取り、現在地とGPS衛星との距離を電波測定して位置を特定しています。スマホやカーナビをはじめ、スポーツウォッチやウォーキングシューズなど、GPSを内蔵したさまざまな小型デバイスを使った位置測定が可能になりました。

計算式:衛星から受信機(スマホやカーナビ)までの距離=電波が到達するまでの時間×電波の速度

ただし、GPSにもいくつかの弱点があります。まず、空が雲で覆われるくもりや雨の日は、晴天時よりもGPSの精度は落ちてしまいます。また、ビルの谷間や森の中、トンネル、長い距離を移動したときなども同様にGPSを受信しにくくなります。反対にWi-FiをONにすると精度が上がるなど、いろいろなものに影響されることがあるようです。

 

日本製のGPS「みちびき」が2018年11月から本格運用される

現在は位置情報サービス=GPSというイメージが浸透していますが、実は同様のサービスが日本にもあるのをご存知でしょうか。日本版GPSと呼ばれるそのサービスの名前は「みちびき」。2010年に初号機が打ち上げられ、2017年に追加で3機打ち上げたことによって2018年11月にはGPS衛星「みちびき」が4機体制となり、いよいよ本格的な運用が始まります。GPSとみちびきには互換性があり、両方を使うことで今後は24時間いつでも精度の高い位置測定が可能になると言われています。これからは、世界各国で複数のGNSSを同時に活用する「マルチGNSS」の実用化が進んでいくことが予想されます

 

GPSの技術をスポーツに活用する動きが活発化!

GPSを始めとするGNSSのテクノロジーが高度に進化するのに伴い、この技術をスポーツに活かす動きが活発になっています。選手のコンディション管理などの活用を目的に、15人制ラグビーでGPSデバイスが導入されたのは2004年。これを皮切りに、今ではNFLやNBA、セリエAなどのサッカーリーグ、バレーボール、アイスホッケー、山岳スポーツなど幅広いスポーツでGPSの技術が使われています。ウォッチ型、ヘッドフォン型、ブラジャー型などのGPSを内蔵した小型デバイスを装着することで、走行距離や走行スピード、加速度・減速度など、幅広いデータの取得が可能になりました。

 

GPSの技術によってスポーツの世界に革命が起きている?!

スポーツにおけるGPS技術の最大の利点は、選手のコンディションをトータルで管理できるということ。欧州の名門チーム、ミランは2002年にはフィジカル、メディカル、メンタルなど総合的に選手のコンディションを管理する「ミランラボ」というセンターを設置していたのだそうです。

 

それでは、GPSの技術をスポーツに応用することでどのようなことが可能になるのか、いくつかの例をご紹介します。

①選手のトラッキングを通じた戦略構築への活用

位置情報をマップ上に表示するトラッキング機能や移動軌跡を示したヒートマップを使用。フォーメーションの確認や選手の動きを分析し、戦略に活用します。

②マラソンやランニングでのコーチング

走行ペースやランニングデータの計測、データ分析によって最適なランニングプログラムを作成するコーチ機能を活用。ベストな走りの実現を目指します。

③トレイルランニングなど山岳スポーツの安全性の向上

現在位置や高度情報を正確に取得することで事故を未然に防ぎ、安全にスポーツを楽しむことができます。

④プレースタイルの分析を通じた最適なシューズ選定

テニスなどのスポーツはプレースタイルによって動きの質が異なるため、最適なシューズ選定が欠かせません。トラッキング分析を活用することでプレースタイルを見極めます。

 

まとめ

日本製GPS「みちびき」の本格運用により、さらに位置測定の精度が上がることが予想されます。これまで測定が難しかった山間部や高層ビルの谷間などでのGPS利用も可能になれば、ますます利便性が向上するのではないでしょうか。