競技ごとにチェック!スポーツ専用シューズのソールの違いを徹底比較


競技パフォーマンス向上のために身体を鍛え、練習を重ねて技術力を高めるのはもちろん大事なこと。ですが、自身の持つ力を最大限に発揮するために重要となるのが、スポーツで使用する道具です。なかでも、地上のスポーツにおいて欠かせない道具といえばシューズ。コンマ1秒でも速く走る、コンマ1mmでも高く飛ぶ…など、選手の能力を最大限に引き出すため、各スポーツメーカーがしのぎを削って専用シューズを開発しています。選手のプレイを支える存在でもあるシューズは、競技ごとに特性や機能が異なりますが、大きな違いとなるのがソール。それぞれどのような特徴があるのか調べてみました。

陸上競技のソールは種目によって全く違う!

同じ陸上競技でも、短距離から長距離、跳躍(走り幅跳び・走り高跳び・三段跳び・棒高跳び)、投てき (砲丸投げ・円盤投げ・ハンマー投げ・やり投げ)など種目によって動作が異なるため、ソールの特徴にも違いがあります。種目ごとにその違いをまとめました。

短距離・中距離・長距離

ソールには合成樹脂などでできたプレート が貼られていて、それがバネのような役割を担い、地面からの反発力を利用して走ります。反発力が強いほどスピードアップにつながるため、短距離の場合はより硬くて長いプレートを使用。しかし硬いプレートは足の筋力がないと曲げることができないうえ、足にかかる負担も大きいので、筋力や競技レベルに応じて長さを調節する必要があります。初心者のプレートは足の指の付け根程度まで、中級者は土踏まずまで、上級者は全面というのが主流となっています。
一方、中・長距離になるとプレートはやわらかめ。反発力が少ない分、一般的に足が疲れにくくなるとされるため、持久力に特化した構造になっています。

マラソン

初心者は足の負担を軽減させるため、ソールは厚くクッション性に優れたものを使用。中・上級者になると、よりタイムへのこだわりを持つので、ソールは薄さと軽さを重視します。従って、トップ選手用のシューズのソールは薄ければ薄いほどよいとされていました。
しかし最近では、多くのトップ選手が厚底シューズを着用。シューズメーカーの技術力の向上により厚いソールの軽量化が進んだことで、厚底本来の特長でもあるクッション性の高さに加え、前重心になるようなソールの特殊な形状が推進力を高めることとなり、高記録が続出。“厚底ソール”が新たなトレンドになっています。ただ、このシューズが誰にでも合うとは限らないため、上級者の間ではソールが薄くて軽いシューズが、まだまだ一般的です。

トレイルランニング

未舗装の山道などの悪路を駆け抜ける「トレイルランニング」は、いかに滑らずにケガをしないよう走れるかがカギとなるため、ソールが地面を捉えるグリップ力が重要視されています。そのため、地面と接するアウトソール(底面)は大きめのブロック状の突起が多く付いています。

跳躍&投てき

走り幅跳び

踏み切りや着地での衝撃を和らげるため、かかと部分のソールが厚めでクッション性が高いものに。また、「トゥアップソール構造」が特徴で、踏み切り時に跳躍角度を得られる工夫が施されています。

ハンマー投げ・砲丸投げ・円盤投げ

サークル内で回転し、投てきを行うこの3種目のソールには、スパイクピンが付いておらずフラット。他競技と比べアウトソール(底面)に滑り止め用の溝が少なく、またソールの角が削られ丸みを帯びた「ラウンドソール」と呼ばれる形状が特徴で、これによりスムーズな回転を可能にしています。

 

コートの素材で変わるテニスのソール

テニスコートの種類には、コンクリートにゴム加工を施した「ハードコート」、絨毯のような素材でできた「カーペットコート」、砂入り人工芝の「オムニコート」、土の「クレーコート」、天然芝の「グラスコート」などがあります。実際にプレイをする場合に、どのコートでプレイをするかによって、それぞれ要求されるシューズの機能が異なるのが大きな特徴です。

ハードコート用

地面が硬く足や腰への衝撃が強いので、ソールは厚くクッション性の高いものに。コートはほとんど滑らないためアウトソール(底面)の溝は少なく、コートとの接地面を増やすことでグリップ力をアップさせています。

カーペットコート用

コートの表面は絨毯のようになっていて摩擦が強く止まりやすいため、アウトソール(底面)の溝はなく、平らでツルツル。摩擦でつまずいたり、ブレーキがかかり過ぎたりしないような仕組みとなっています。

オムニコート用・クレーコート用

砂や土がベースで滑りやすいコートなので、踏ん張りが効きやすいようアウトソール(底面)に多数の溝があり、深くてスパイクのようになっているのが特徴です。オムニコート用とクレーコート用は、それぞれに特化した専用シューズがありますが、特性が似ていて機能としては大差がないので兼用でOK。

グラスコート用

芝を掴みやすいよう、アウトソール(底面)はドット状のイボイボが無数に散りばめられていて、オムニコート用・クレーコート用同様に踏ん張りが効きやすくなっています。

 

ポジションごとにソールの特性も異なる球技種目

競技の特徴から、ジャンプすることが多いバスケットボールとバレーボール。意外と知られていないのが、ポジションごとにソールの選び方も異なるということ。それぞれどんな違いがあるのでしょうか?

バスケットボール

ガード&フォワード

瞬発力が必要なポジションなので、アウトソール(靴底)がどれだけ曲がるかという「屈曲性」がポイント。「屈曲性」が高いと走り出しがスムーズで加速しやすく、よりスピーディに動くことが可能に。

センター

ペイントエリア内で相手選手とぶつかりあうセンターは、ソールは固めで安定感のあるシューズを着用。また、シュートやリバウンドでジャンプすることも多いため、高いクッション性と丈夫さを兼ね備えたソールが特徴です。

バレーボール

スパイカー&ブロッカー(センタープレイヤー)

アタックを打ったり、ブロックのためにジャンプしたりする回数が多いので、着地した後の衝撃をやわらげてくれるクッション性が高いソールが必須。

セッター&リベロ

瞬時にボールの下に回りこみ正確なトスを上げるセッターや、相手のスパイクに素早く反応することが求められるリベロには、裸足感覚でコートの中を自由に動き回れるグリップ性やフィット感のあるソールが好まれます。

 

まとめ

競技の特性によって異なるソールは、選手が最大のパフォーマンスを発揮でき、また怪我が少なくなるよう、厚さや硬さなど、さまざまな工夫が施されています。応援時は、華麗なプレイとともに靴に注目して観戦するのも面白いですよ!