ロンドンオリンピックで活躍した「ゲームズ・メーカー」って誰のこと?


オリンピックにおいて、大会の円滑な運営が行われるためには、ボランティアの力が必要不可欠です。東京オリンピックのボランティアには、東京2020組織委員会が募集する「大会ボランティア」と、東京都を含め競技会場のある自治体が募集する「都市ボランティア」がありますが、2012年に開催されたロンドンオリンピックでは、大会ボランティアを「ゲームズ・メーカー」、都市ボランティアを「ロンドン・アンバサダー」と名付けていました。これらのボランティアはロンドンオリンピックの成功に大きく貢献し、ボランティア運営においても大きな成功を収めたと言われています。「ゲームズ・メーカー」がどんな役割を果たし、また大会後にどのようなレガシー(後世に受け継がれる遺産)を残したかについてご紹介します。

「大会ボランティア」と「都市ボランティア」の役割

大会組織委員会が募集する「大会ボランティア」と自治体が募集する「都市ボランティア」の2つのボランティアは、そもそも役割にどのような違いがあるのでしょうか。

大会ボランティア

組織委員会が募集し、競技会場、選手村などの大会関係施設において大会運営に直接携わるボランティア。

都市ボランティア

競技会場が所在する自治体が募集し、空港・主要駅・観光地などで観客や観光客の案内をするボランティア。

「大会ボランティア」と「都市ボランティア」には上記のような役割や活動場所の違いがあり、東京2020でも、合わせて約10万人のボランティアを募集。活動分野に違いはあるものの、どちらも大会を盛り上げる重要な役割を担っており、その活躍に大きな期待が寄せられています。「大会ボランティア」は2018年9月から募集を開始し、「都市ボランティア」は自治体によって募集が開始されていたり、すでに終了していたりとさまざまなので、興味のある人はそれぞれのWEBサイトなどでチェックしてみてください。

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ロンドンオリンピックの「ボランティア」の特長とは?


大会の成功に大きく貢献したとされるロンドンオリンピックのボランティア。それぞれの活動内容は前述した通りですが、ロンドンオリンピックにおける特徴の一つとして、それぞれに大会オリジナルの愛称がありました。

大会ボランティア:ゲームズ・メーカー

「ボランティアであるあなたが、(オリンピックの)ゲームをつくるメンバー」という意味が込められています。

ロンドンオリンピックでは約24万人の応募があり、その中から約7万人のボランティアが参加。80以上の競技会場や施設で、観客のサポートや案内役、競技運営における選手や審判のサポート、選手団・要人・プレス関係者の通訳、ドーピングコントロールでの医療スタッフのサポート、選手や大会関係者のドライバーなど、10部門・約860種類に及ぶ役割を担いました。また、16~17歳の「ヤング・ゲームズ・メーカー」には、別枠公募で約2000人が参加し、バレーボールコートのモップがけやテニスのボールボーイなどを担当したそうです。

都市ボランティア:ロンドン・アンバサダー

アンバサダー、つまり「観光大使」を意味する名称がつけられていました。

このような意味を持った親しみやすい愛称とともに、「I DO ACT」(私は行動する) Be Inspirational(感動を与えるように)Be Distinctive(際立つように)Be Open(分け隔てなく)Be Alert(注意深く)Be Consistent(矛盾なく)Be part of the TEAM(チームの一員として)という“大会ボランティアミッション”が与えられ、大会期間中、ボランティア一人一人がこれらのミッションを守り、チームメンバーの一員として、またプロフェッショナルとして誇りを持って活動したことにより、大会を成功に導いたとされています。

 

ロンドンオリンピック以降引き継がれたレガシー

ロンドンでは、オリンピックを通して高まったボランティアへの気運を、大会終了後も継続していくための取り組みが行われています。

ロンドン市は、ボランティア活動を斡旋するプログラム「チーム・ロンドン」を立ち上げ、現在も引き続き運営。「オリンピック・レガシー」(=オリンピック終了後に開催都市に残され得る社会的、経済的、環境的な利益や変化)として、オリンピックでボランティアに携わった人が、大会終了後も継続的にボランティア活動ができるようサポートしています。

このようなロンドンオリンピックの成功例をもとに、東京2020大会でも大会期間中の活躍はもちろん、「オリンピック・レガシー」を継承できるよう、ボランティア活動の維持・継続や、大会後のボランティア活動環境の整備など、さまざまな取り組みが検討されています。東京オリンピック・パラリンピックを機に、日本にもボランティア文化が根付くことでしょう。

 

まとめ

自国開催を経験できるめったにないチャンスで、ボランティアという形で大会を盛り上げるのも忘れられない思い出となりそうですね。2018年9月から始まった東京2020大会のボランティア募集。気になる方はぜひ、参加を検討してみてはいかがでしょうか。