軽い道具で山へGO!「ウルトラライト」なスタイルで登山・ハイキングを楽しもう


近年の登山に関するトレンドのひとつが、軽量化した装備で登山を楽しむウルトラライト(Ultra Light略してUL)という登山スタイルです。さらに、装備が軽くなったことで実現した、速いスピードで山を歩くファスト(スピード)ハイクというスタイルも人気。 今回は、ウルトラライトなスタイルで安全・快適に山を楽しむ方法、そしてどのようにして装備を軽くするのかなどのアイデアをご紹介します。

徹底した軽量装備で自由に登山を楽しむ「ウルトラライト」と「ファストハイク」

「ウルトラライト(超軽量)」という登山スタイルが発達したのは、2000年代前後のアメリカ。もともとは、数千キロに及ぶロングトレイル(登山道・林道・古道などをつないだ長い距離の自然歩道)を数週間~数か月かけて走破するために、なるべく装備を軽量化して身体の負担を減らそうという考えから生まれました。つまり、今までの登山で主流であった「丈夫だけれど重い」「ある道具が1つの用途でしか使えない」といったデメリットを改善し、「軽くて丈夫」「複数用途に兼用」できる装備へと徐々に進化したのです。

次第に、ウルトラライトとは単純に持ち物を減らすだけではなく、軽くて丈夫・高機能の登山用品そのものや、グラム単位で軽量化を行ってできるだけ軽い道具で登山を楽しむ志向を指すように。また、登山装備を軽量化することで、ハイカーたちは従来よりも山を「早く・長く」歩く(登る)ことができるようになりました。この、ウルトラライトという考え方から派生した「ファスト(スピード)ハイク」も、軽い装備で軽快に登山やハイキングを楽しむ注目のスタイルです。

ウルトラライトやファストハイク向けの軽量アイテムの多くは“ガレージ(車庫)ブランド”と呼ばれる小規模メーカーによって作られ、インターネットやアウトドア専門店でも高額ながら人気を博しています。

 

アイテム別・ウルトラライトに適した道具の選び方

ウルトラライトに適した道具の選定基準は、軽さだけではありません。アイテム別の選び方のポイントも抑えておきましょう。

寝袋

寝袋を選ぶときは、軽さだけでなく、保温性や耐久性もチェックしましょう。ダウン(羽毛)の量を減らして軽量化を実現したものもありますが、あまりにボリュームが少ないと寒さに耐えきれなかったり、ダウンが湿気を吸収してしぼんでしまったりすることも。重さと機能(そして予算)を天秤にかけ、しっかり吟味しましょう。近年では、湿度に強い撥水加工を施したダウンを採用した寝袋や、一般的に重くかさばるとされている化学繊維のイメージを覆す“軽量でコンパクトな新素材”が使われた寝袋も発売されています。

登山用ザック

数日分の食糧や着替え、さらにはテントや寝袋を運ぶためのザックには重くてかさばるイメージがありますが、軽くて丈夫な新素材を採用することで、10年前と比べ驚くほど軽量化が進んでいます。必要に応じて荷物を紐にひっかけてぶら下げたり、ザックの外にくくりつけたりと、使い方次第でさまざまなアレンジができるアイテムが多いのも特徴です。

ウエア

従来は「ゴワゴワ・かさばる・重い」というイメージが強かったレインウエアも、最近はストレッチ性のある素材が多く採用されており、コンパクトに進化を遂げました。防水軽量素材の開発も進み、約100gという軽量レインジャケットやパンツも登場しています。

シューズ

最近は軽量の登山靴や、トレイルランニング用のシューズをウルトラライトハイク用に選ぶ人も多いようです。ただし、トレイルランニング用シューズは登山靴に比べて防水性やホールド性が弱いため、厳冬期や岩場が多い山の場合など、季節・行先に応じてしっかり足を守ってくれる登山靴を使い分ける必要があります。

食事

チタンなどの軽くて丈夫な素材でできた調理器具や、かさばるガスボンベではなく固形燃料を選ぶなど、ひとつひとつの道具を吟味しましょう。食材そのものも、お湯で戻すだけで食べられるフリーズドライ食品や、パッキングしやすい形状の物を選ぶとよいでしょう。

 

まとめ

装備を極限まで軽くすることで身体の負担を減らし、自由に山登りを楽しむことを可能にするウルトラライト。デザイン性や機能面に優れた軽量アイテムを選ぶこと、何を持って行くか、何を減らすかの吟味、パッキングの工夫など、楽しみながら登山準備ができるのもウルトラライトの醍醐味です。「ウルトラライト用のザックってどれぐらい軽いんだろう?」「従来の道具とどう違うのかしら?」など、興味を持った方はぜひ一度専門店に足を運び、道具を手に取ってみてくださいね。