「春のセンバツ」は、「夏の甲子園」とどんな所が違うの?


“高校野球”で思い浮かぶのは、「夏の甲子園」という人も多いですよね。その人気はプロ野球に勝るとも劣らず、広い甲子園球場を満員にすることも。今や、夏の風物詩と言っても過言ではありません。そんな”高校野球”ですが、「夏の甲子園」より先に、「春のセンバツ」が行われているのはご存知でしょうか。開催されていることは知っていても、「夏の甲子園」と何が違うのか、どんな基準で”センバツ”されているのか、詳しく知らず観戦しているのでは? そこで、今回は「春とセンバツ」と「夏の甲子園」の違いをご紹介します。

 

春と夏の大会の決定的な違い

開催される時期が4ヶ月ほどしか変わらないにも関わらず、「春のセンバツ」と「夏の甲子園」では大きな違いがあります。

【春のセンバツ】
<正式名称>選抜高等学校野球大会(通称:センバツ)
<主催>毎日新聞社、日本高等学校野球連盟
<開催時期>3月下旬~4月上旬
<開催地>阪神甲子園球場
<出場校>一般選考28校、21世紀枠3校、神宮大会枠1校の計32校
(※ただし2018年は第90回の記念大会となるため、一般選考32校、21世紀枠3校、神宮大会枠1校の計36校が出場)
<歴史>2018年大会で第90回目を迎える

【夏の甲子園】
<正式名称>全国高等学校野球選手権大会
<主催>朝日新聞社、日本高等学校野球連盟
<開催時期>8月上旬~8月下旬
<開催地>阪神甲子園球場
<出場校>各府県1校ずつの計45校と、北海道は南北海道・北北海道の2校、東京都は東東京・西東京の2校の合計49校
(※ただし2018年は第100回の記念大会となるため、参加校が多く第98回大会の地方大会で準々決勝前に5回戦があった7府県(埼玉、千葉、神奈川、愛知、大阪、兵庫、福岡)を2地区に分け、合計56校が出場)
<歴史>2018年大会で第100回目を迎える

何と言っても決定的な違いは、「出場校」にあります。「夏の甲子園」は、各都道府県の地区大会(北海道は南北海道・北北海道、東京都は東東京・西東京)で優勝した学校が自動的に甲子園の切符を掴むので、少なくとも各都道府県で1校は出場している形になります。

しかし、「春のセンバツ」では、全国で32校(2018年大会は36校)しか甲子園への出場権が与えられないため、出場校のない都道府県がありながらも、2校以上を輩出する都道府県があることも。では、実際に「春のセンバツ」はどのような仕組みで出場校が決められているのでしょうか。

 

「春のセンバツ」の選考基準&選考枠は?

「春のセンバツ」は、運営委員会で選出された選考委員が、出場校選考基準にもとづいて厳正、公平な会議を開き出場校を選出しています。 「公益財団法人 日本高等学校野球連盟」の出場校選考基準によると、「技能についてはその年度全国高等学校野球選手権大会終了後より11月30日までの試合成績ならびに実力などを勘案するが、勝敗のみにこだわらずその試合内容などを参考とする。」や「本大会はあくまで予選をもたないことを特色する。従って秋の地区大会は一つの参考資料であって本大会の予選ではない。」と明記されており、予選会=地区大会の結果がすべてではないという点が、最大のポイントとなります。

もちろん、秋の各地区大会での成績が参考とされますが、例え優勝できなくても甲子園出場への可能性があることは、”甲子園出場常連校”と呼ばれる強豪校以外にも大きなチャンスがあることを意味し、選手のモチベーションにもつながります。

選考するにあたり、一般選考28校(2018年は第90回の記念大会のため32校)、21世紀枠3校、神宮大会枠1校という枠組みがあります。一般選考には、各地区に振り分けられた出場枠があり、以下の枠数内で出場校が決められます。

【一般選考】
● 北海道 ⇒ 1枠
● 東北 ⇒ 2枠(2018年は第90回の記念大会のため3枠)
● 関東・東京 ⇒ 6枠
● 東海 ⇒ 2枠(2018年は第90回の記念大会のため3枠)
● 北信越 ⇒ 2枠(2018年は第90回の記念大会のため3枠)
● 近畿 ⇒ 6枠
● 四国・中国 ⇒ 5枠(2018年は第90回の記念大会のため、四国3枠・中国3枠)
● 九州 ⇒ 4枠

この一般選考にプラス1枠追加されるのが、神宮大会枠と呼ばれるものです。これは、毎年11月に開催される明治神宮大会の優勝校が所属する地区に与えられ、その地区の一般選考枠が1つ増えます。優勝校ではなく“優勝校が所属する地区”に与えられるのが面白い点でもあります。

 

21世紀枠とはどんなもの?

最大の特徴とも言える選出方法が、21世紀枠です。21世紀最初の年の2001年、第73回大会から採用され、文武両道を実践し他校の模範となっている、部員不足やグラウンドがないといった施設面や豪雪地帯といった地域の特性による練習環境のハンディを克服している、ボランティア活動など地域貢献を行っているなど、”野球の実力以外の要素”を選考条件に加えることで、強豪校に阻まれ甲子園出場を逃している学校にも出場機会を広げることを目的にした選考システム。これらの推薦例に当てはまる3校が選出され出場校となります。

ただし秋季都道府県大会にて、加盟校が128校を上回る都道府県ではベスト32以上、それ以外はベスト16以上という成績面での最低限の基準を満たしていることが条件とされています。

 

意外と知らない入場行進曲事情

「春のセンバツ」ならではの見所として、開会式・閉会式で使われる入場行進曲があります。長らく軍歌やマーチなどが使用されていましたが、1962年の第34回大会での「上を向いて歩こう」以降は、前年にヒットした流行曲が使われることになっています(第65回記念大会を除く。また、2018年は第90回記念大会のため、大会歌の「今ありて」が入場行進曲として採用)。

歌謡曲のほか、アイドルソングやロック、アニメや映画主題歌などジャンルも様々。「夏の甲子園」が毎年「全国高等学校野球選手権大会行進曲~栄光は君に輝く~」と決まっているのと対照的ですね。

関連記事:「母校の出身者でなくても買える?夏の甲子園チケットの入手方法

 

まとめ

「春のセンバツ」は、新2年生、新3年生のみの新チームで戦う貴重な大会。将来のスター選手が生まれる瞬間に出会えるかも! ぜひ甲子園に足を運んでみてください。

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